JANPIAのお知らせ
【現場レポート】休眠預金活用事業の現場から⑧
若者の“ゼロイチ”が地域を動かす。
北海道発ソーシャルビジネスに挑む、やくも元気村の取り組み
- お知らせ
-
一般財団法人日本民間公益活動連携機構(所在地:東京都千代田区、理事長:二宮 雅也、英文名:Japan Network for Public Interest Activities、略称:JANPIA)は、行政だけでは対応が難しい社会課題の解決を支える休眠預金等活用制度のもと、現場の取り組みを紹介するシリーズ「現場レポート」を発信しています。
今回ご紹介するのは、北海道八雲町を拠点に、障がい者の就労支援や地域外から人を呼び込むイベント、観光事業などを展開する特定非営利活動法人やくも元気村(以下、やくも元気村)の取り組みです。
やくも元気村は、2023年度の休眠預金活用事業(通常枠)に選定され、道南エリアの実行団体として、地域企業と学生をつなぎ、地域課題の解決につながる新規事業や新商品の開発を支援しています。本リリースでは、ソーシャルビジネス創出を支援するコーディネーターとしての取り組みや、活動を通して地域に生まれた変化について紹介します。

■リリースのポイント
・人口減少や産業の担い手不足などの課題を抱える北海道で、地域企業と学生をつなぎ、ビジネスを通じた地域課題解決の仕組みづくりに取り組む
・地域企業3社と連携し、廃棄されるムール貝の商品化や観光商品・交流拠点の開発、福祉をより身近に感じてもらう絵本の制作など、新たな事業に挑戦
・2024年4月の事業開始から2026年夏までに、当初目標の9名を上回る10名の学生インターンを企業にマッチング。企業と学生の双方に伴走しながらプロジェクトを推進
・インターンシップ修了後も地域と学生のつながりが続き、地域の魅力発信や将来の起業など、新たな可能性が生まれている
■背景
やくも元気村は、「障がいがある人の働く場がない」という地域課題をきっかけに、2011年に設立されました。誰もが参画できるまちづくりを目指し、障がい者の就労支援を中心に、地域外から人を呼び込むイベントや観光事業など幅広い活動を展開しています。
事務局長の赤井義大さんは、人口減少や主要産業の一つである水産業の衰退などの課題を抱える八雲町に変化を起こしたいと、地域体験プログラムや交流拠点を立ち上げてきました。活動を通じて、地域課題を民間がビジネスとして解決する必要性を感じる一方、地域の中小企業は新しいことを始めたくても、リソースが足りず踏み出せないという課題も感じていました。そこで、資金分配団体である特定非営利活動法人北海道エンブリッジが展開する、休眠預金活用事業「北海道の広域におけるソーシャルビジネス・インキュベーション構築事業」に応募しました。
同事業では、北海道を6つのエリアに分け、各エリアの実行団体がコーディネーターとなって地域企業と学生をつなぎ、約6ヶ月間のインターンシップを通して、地域課題の解決につながる新規事業や新商品の開発を支援します。
やくも元気村は、一般社団法人いとのことコンソーシアムを組み、「道南の社会問題をみんなの希望に変える」ことを目指して事業に取り組んでいます。
■現場の取り組み
現在は、函館市の株式会社ローカルレボリューション、特定非営利活動法人シゴトシンク北海道、知内町の株式会社知内温泉の3社とプロジェクトを進めています。
ローカルレボリューションとのプロジェクトでは、ホタテ養殖の際に大量に廃棄されるムール貝の商品化に取り組みました。学生はヒアリングやSNSでの情報発信などを担当し、ムール貝の活用に向けた予算獲得にもつながりました。
知内温泉とのプロジェクトでは、観光客が減少する冬期の集客を目指した観光商品開発や、空き店舗を活用した交流拠点づくりに取り組みました。学生は観光商品のマーケティングや交流拠点の立ち上げに携わり、地域の人たちの間でも外部人材の受け入れに前向きな声が聞かれるようになりました。
シゴトシンク北海道とのプロジェクトでは、福祉をより身近に感じてもらう絵本の制作・出版を進めています。学生インターンが入ったことで利用者のモチベーションが高まり、欠席率も減少するなど、事業所の運営にもポジティブな影響が生まれました。
本事業では、やくも元気村がコーディネーターとして、受け入れ企業の発掘からプロジェクト設計、学生と企業のマッチング、企業への伴走支援、プロジェクト管理までを担当。一般社団法人いとのこは学生募集と、インターンシップ中の学生へのケアを担っています。
事業は2024年4月に開始し、2026年夏までに、当初目標としていた9名を上回る10名の学生インターンを企業にマッチング。インターンシップ募集イベントを5回、報告会を2回開催し、地域にソーシャルビジネスや学生インターンを知ってもらう機会を設けました。
事業の成果の一つが、インターンシップ修了後も続く地域と学生のつながりです。知内温泉のプロジェクトに参加した学生は、修了後に渡航したオーストラリアのイベントで知内町の特産品を販売して地域の魅力を発信。また、道南に戻って起業することを目指し、経験を積むために東京の企業に就職した学生もいます。 今後は、休眠預金の助成に頼らない自立的な事業運営を目指し、コーディネート費用を事業の中で確保する方法を模索していく方針です。さらに、学生のインターンシップだけでなく、社会人の副業・兼業人材と地域企業のマッチングや企業同士の協働支援などへと、対象を広げていく考えです。
▼詳細はこちら(休眠預金活用プラットフォーム)
本取り組みの詳細は、下記よりご覧いただけます。
⇒ https://www.kyuplat.com/media-channel/feature-article-yakumo-genkimura-2610/■団体概要
・団体名:特定非営利活動法人 やくも元気村
・事業名:道南の社会問題をみんなの希望に変えるソーシャルビジネスコーディネート事業
・採択事業年度:2023年度通常枠
・活動対象地域:北海道道南エリア
・資金分配団体:特定非営利活動法人 北海道エンブリッジ
■休眠預金等活用制度について
2009年1月1日以降の取引から10年以上、その後の取引のない預金等(休眠預金等)を社会課題の解決や民間活動の促進のために活用する制度です。
2016年12月に休眠預金等活用法が議員立法で成立し、2019年度から助成事業が開始。
2023年6月に同法が改正されたことにより、2024年より活動支援団体や出資事業など新たな支援制度が開始しました。
・休眠預金等活用制度 https://www.kyuplat.com/kyumin/details/
■一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA)について
2018年7月に経団連が主導して設立されました。
経済界をはじめ、民間公益セクター、労働界、アカデミアなどオールジャパンで休眠預金等活用制度を支え、発展させ、SDGsの理念である「誰ひとり取り残さない持続可能な社会づくり」に貢献することを目指しています。
・JANPIA概要 https://www.janpia.or.jp/about/outline.html
・団体の活動を伝える「休眠預金活用プラットフォーム・メディアチャネル」
https://www.kyuplat.com/media-channel/
以上〈本件に関する報道関係からのお問い合わせ先〉
一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA)
企画広報部
TEL:03-5511-2026
Mail:press@janpia.or.jp