休眠預金等活用とは

「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」(休眠預金等活用法)に基づき、2009年1月1日以降の取引から10年以上、その後の取引のない預金等(休眠預金等)を社会課題の解決や民間公益活動の促進のために活用する制度が2019年度から始まりました。
以下、休眠預金等活用の概要についてご紹介します。

休眠預金等の活用の流れ

休眠預金等の活用の流れ フロー図

目的・効果

休眠預金等活用の目的や期待される効果、重視することについては以下の通りです。

活用の目的
  1. 国、地方公共団体が対応困難な社会の諸課題の解決を図る
  2. 民間公益活動の担い手の育成と民間公益活動に係る資金調達の環境を整備
目的達成で期待される効果
  • 社会の諸課題の解決のための自律的かつ持続的な仕組みが構築
  • 民間公益活動を行う団体の資金的自立性と事業の持続可能性を確保
社会課題解決能力の飛躍的な向上SDGsの達成にも貢献
重視すること

財源(休眠預金)の特性(国民の資産)から以下の3点が重視されています。

  • 国民、ステークホルダー(多様な関係者)への事業の透明性や説明責任
  • 事業の成果の可視化⇒社会インパクト評価の実施
  • 民間公益活動を担う組織の能力強化を目的とした伴走支援
    (プログラム・オフィサーの確保と育成など)

休眠預金活用事業の各主体の役割

それぞれ公募により選定された各主体の役割は以下の通りです。

指定活用団体の役割

休眠預⾦等に係る資⾦の分配・管理等の休眠預金等活用法で規定された役割にとどまらず、⺠間公益活動の好事例を積極的に創出・共有し、展開・発展させることで、社会の諸課題の解決のための⾃律的かつ持続的な仕組みの構築を促進します。
内閣府により実施された指定活用団体の公募により2019年1月11日に一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA)が指定されました。

資金分配団体(助成・出資)の役割

資金分配団体は、休眠預金等に係る資金を原資として、実行団体に対し助成・出資を行う団体のことです。
「包括的な⽀援プログラム」を企画・設計し、実行団体(⺠間公益活動を⾏う団体)に対して⾰新的な⼿法による資⾦の助成・出資や経営・⼈材⽀援等の⾮資⾦的⽀援を伴⾛型で実施。これにより、⺠間公益活動の⾃⽴した担い⼿を育成する中⼼的な役割を担います。

実行団体
(民間公益活動を行う団体)の役割

事業の実施により社会の諸課題を解決するだけでなく、課題を可視化するとともに、現場のニーズ等を資⾦分配団体等にフィードバックし、本制度の改善につなげていく役割を担います。各資金分配団体が実施する公募により、団体が選定されます。

活動支援団体の役割

活動支援団体は、JANPIAからの助成を受けて、[民間公益活動の担い手または、将来的に担い手を目指す団体(支援対象団体)]に対して、当該団体が抱える事業実施や組織運営に係る課題の解決を目的に、専門的なアドバイスや支援を行う団体を指します。
専門的な知識を生かし、支援対象団体が抱える課題を解決するための「活動支援プログラム」を企画・設計します。「活動支援プログラム」は、伴走型等により提供される非資金的支援の対象や方法等をまとめたプログラムです。これにより、民間公益活動の自立した担い手の育成や団体の運営体制の強化を促進する役割を担います。

支援対象団体(民間公益活動の担い手)の役割

事業の実施や組織運営、広報・ファンドレイジング、社会的インパクト評価などについてのアドバイスや伴走型の支援を受けることで、団体等(個人を含む)が民間公益活動の担い手または将来的な担い手として成長し、社会の諸課題の解決を目指します。各活動支援団体が実施する公募により、選定されます。

優先的に解決すべき社会課題

休眠預金等活用法に掲げられた3つの公益に資する活動に基づいて、以下の8つの項目を「優先的に解決すべき社会課題」とし、取り組みます。

子ども及び若者の支援に係る活動
  1. 経済的困窮など、家庭内に課題を抱える子どもの支援
  2. 日常生活や成長に困難を抱える子どもと若者の育成支援
  3. 社会的課題の解決を担う若者の能力開発支援
日常生活または社会生活を営む上での
困難を有する者の支援に関する活動
  1. 働くことが困難な人への支援
  2. 孤独・孤立や社会的差別の解消に向けた支援
  3. 女性の経済的自立への支援
地域社会における活力の低下その他の社会的に
困難な状況に直面している地域の支援に関する活動
  1. 地域の働く場づくりや地域活性化などの課題解決に向けた取組の支援
  2. 安心・安全に暮らせるコミュニティづくりへの支援
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